富士チャレ200レポート:富士の敵を富士で討てるか!?

■富士チャレ挑戦にあたって
という訳で、延々引っ張っていた本命レースは「富士チャレンジ200」でした。
参戦部門はもちろん「200kmソロ」です。
富士チャレ参戦に関しては、どうしても離せないのが、同じFUNRiDE主催の富士ヒル。
今年はシルバー獲得を目指すと公言し、ある程度の手応えを持って挑戦するも大惨敗。
まあ正直ショックは大きかったです。
この心の傷を完全に癒やすには来年の富士ヒルで再挑戦するしか無いのですが、それにはあと一年待たねばなりません。
しかし何時までも落ち込んでいたくありませんし、失った自信を取り戻したい。
そこで、富士チャレなのです。
幸いにして?こちらもタイムに応じて、ゴールド、シルバー、ブロンズとあり、これでもしシルバーを獲得できれば少しは溜飲を下げる事も出来ようと言うものです。
得意のエンデューロでなんとしてもリベンジを!
かくして、当初は予定のなかった富士チャレが急遽本命レースとして浮上したわけです。
(お前には本命がいくつあるんだよ!?というツッコミは無しでひとつw)

■富士チャレ攻略基本戦略
富士チャレコース
さて、富士チャレの舞台と言えば「富士スピードウェイ」
鈴鹿などと比べるとコーナーの少ないレイアウトの高速サーキットというイメージしかありませんでしたが、これをロードバイクで走るとなるとこのサーキットのもう一つの一面が牙を剥きます。それは
「高低差が激しいこと」
富士高低差
全長4,526m、高低差36m、最大勾配10.05%と聞くと大した事なさそうに感じるかもしれませんが、上図のようにコースが下り主体の前半、登り主体の後半と綺麗に分かれていて登りは後半に集中。後半は延々と登り続けているようなイメージです。
以前富士チャレに参加されたことのあるトプローさんも「鈴鹿よりもさらに登りが厳しい」と仰っていました。
登りの苦手な私にはかなり相性の悪いサーキットと言えそうです。
私と相性の良い岡山国際サーキットは登りが短いので下りの勢いを使って登り返せば登りきれてしまいますが富士はそうはいきません。
高低差36mを続けざまに駆け上がる終盤の長い登り。ここを如何に走るかが攻略の鍵となるでしょう。
200kmソロのシルバータイムは5時間30分。平均速度は37km/hくらいになります。平坦コースならドラフティング効果を利して走ればいけそうな感じのタイムですが、登りの厳しいこのサーキットだと簡単にはいかないでしょう。
幸いにもこの大会ではサポートライダーがシルバー完走、ブロンズ完走、制限時間内完走それぞれのペースで先導して下さるので終始それに乗り続けて走るのも一つの手です。
しかし実際それが私に合うペースなのかは走ってみないと分かりませんし制限時間内ギリギリのペースで走るのであれば途中でトイレに行きたくなる等でピットインする事態になれば即アウト。そんな訳で
「まずは先頭集団に付いて行くことを試みる。無理そうだと判断したらシルバー完走サポートトレインに乗車。それでも無理なら泣いて帰る」
という方針で走ってみることにします。

■レース当日:まずは試走
さて、会場への移動やら宿やらの話は誰も興味ないでしょうからすっ飛ばしていきなりレース当日の試走時間からです。
初めてのコースですから走行ペースを考える為にもまずはそこそこのペースで周回してみることにします。
ピットレーンを抜けてホームストレートを抜けるといきなり下り区間に差し掛かります。
そこからは結構勾配のある下りが暫く続きます。この区間はかなりのハイスピードになることが予想されます。レース中なら60km/h以上は出そうな感じ。普段そんな速度域での練習をする機会は滅多にないのでちょっとビビりますね。落車があったら怖そうです。
暫く下るとちょっとだけ平坦を走った後に、いよいよ登りの開始。試走なのでそれ程スピードを出していなかったこともあって勢いを利用できず、登りの苦手な私は序盤からいきなりの大失速。
勾配が思っていたよりキツい・・・これはかなり厳しいのでは!?
苦労しつつ登っていると隣を女性ライダーが軽やかに駆け上がり私を簡単に追い抜いていきます。
じょ、女性にあっさりパスされた!?
い、いやきっとあの女性はトップクラスのライダーに違いない。
それでもいくら何でも自分遅すぎるだろうと思って頑張ってペースアップを試みるも300Wほど出しても差が縮まりません。
そしてその脇を如何にも早そうなチームジャージを着た集団がまたしても軽やかに駆け抜けていきます。
アレ・・・?もしかして私はかなり遅い?
走ってみて分かったことは、やはりこのコースの登りは私との相性は最悪です。勢いに乗って駆け上るには長すぎるし斜度も結構あるので体重の重さが伸し掛かってきて私のパワーでは押しきれません。
これを200km、5時間以上走り続けるとなると後半はかなり厳しそうです。
果たしてシルバートレインにも付いて行けるかどうか・・・
予想以上の難コースに自信を失いつつも試走時間は終了です。

■今回の補給方針とウェアについて
さて、エンデューロレースレポート恒例の補給食についてですが、今回は長時間エンデューロとしては珍しく何時ものハイドレーションバッグは使用しませんでした。
と言うのも、今回は5時間半以内で走りきる目標なのでボトル2本+ジェル飲料で乗り切れるという計算だったためです。
ハイドレーションバッグはボトル2本相当のドリンクが運べて更に手を離さなくても飲めるという大きなメリットがあるものの、空力的にはかなり不利そうです。今まではそのデメリットを考慮しても長時間ピットインせずに走りきる事を考えるとメリットが勝ると判断して使用してきました。
しかし今回は少しでも空力的に有利になることを狙ってウェアはワンピースを着用する事にしました。
中華ワンピースウェア
こんな感じのウェアです。このワンピースウェアは空力的には有利なのですが着脱が面倒で途中でトイレに行きたくなった時などに困りますが、今回はノンストップで最後まで走る予定なのでその点は問題ありません。
しかし、せっかく空力を考えてワンピースを着用しながら背中にハイドレーションバッグを背負っていては台無しです。
まだ暑さの残る中ボトル2本の水分補給で5時間走りきれるかは不安もありましたが、もし駄目ならピットインするということで、少しでもタイムを短縮することを目指し補給量は最小限にとどめハイドレーションバッグも使用しない事にしました。
という訳で今回の補給は
・ボトル2本(内容:マルトデキストリン60g+BCAA20g+塩2g)
・ウィダーinゼリー(エネルギータイプ)×2

カフェイン入りエネルギージェル×2
以上を持って走りました。
ネタバレですがw結果的にはこれで不足なく最後まで走りきることが出来ています。エンデューロレースも数をこなしてきたので補給量についてはだいたい計算できるようになってきましたね。

■スタートからレース前半戦
試走も終わりいよいよレース開始です。
レースは一周目は追い越し禁止のパレード走行でゆっくり走り二周めから本格的にレーススタートです。一周を走り終え二周めのホームストレートから皆一斉に猛烈にスピードを上げていきます。
コースはいきなり下り区間に突入しますので大混雑のまま60km/hほどのスピードで走ることとなり、はっきり言って怖いの一言です。
下手に突っ込むと落車に巻き込まれる危険がありそうだと判断し無理せず集団の後方に位置取り余裕を見ながら一周目の下りを走り、いよいよ鬼門の登り区間に突入します。
しかし、序盤で皆力が有り余っているのか登りに入っても物凄い勢いで飛ばし続けます。
「皆こんな速いペースで登るのか!?」
驚きながらもいきなり集団から脱落してはたまらないと私も必死でペダルを回します。
パワーメーター見ると500Wまであがる凄まじいペース。私の力ではそんなペースは長く続きませんので長い登りの途中で集団からズルズル後退していき登りが終わる頃には早くも集団から引き離される非常事態!
「できるだけ長く先頭集団で走りたいとか生意気考えてすみませんでした!!(号泣)」
幸いにして登り終わった後のストレート区間で混雑のため先が詰まってペースが緩みそれに乗じて辛うじて先頭集団に再合流を果たしましたがいきなりの集団からの脱落ですっかり意気消沈。
「これはシルバーどころかブロンズすら危ういのでは?」
と弱気になってしまいます。
それでも何とか先頭集団には残ったのでどこまで食らいつけるか不安を感じつつも頑張って集団内で走り続けます。
ペース的には一番速かったのはやはり最初の周回ですが、それ以降も速い速い。登り区間では毎回400Wオーバーで踏み込まないと付いていけないペースでそんな領域でトレーニングをしていない私は毎周着実に脚を削られていきます。
正確には覚えていませんがラップ表をみると多分14周目、登りの最中でついに力尽き先頭集団から無念の脱落です。
しかし自分で言うのはなんですが
「あのペースで14周もよく頑張った、俺」
さて、先頭集団から脱落した後ですが、脱落したメンバー達が集結し間もなく第2集団が形成されました。
こちらは先頭集団には勿論劣りますが中々速いペースで走り続けます。
楽なペースとはとても言えないながらも頑張れば何とかついて行けるペース。
苦手の登り区間ですが何度も走っているうちに徐々に
「ここまでは平坦区間で加速しておいてその勢いで駆け上がれる・・・」
「ここは2速までギアを落としてハイケイデンスで粘ればついて行ける・・・」

といった攻略方法が見えてきて第2集団のペースなら何とかなりそうです。
ここで精神的にも少し落ち着いて余裕が出てきたので補給を行ったりしながら快調に走行を続けます。
そうしてレースは22周回目。ここで100km組は最終周回となりますので残った力を振り絞りスパートを掛けます。
集団は一気にペースアップしますが私は200km組ですのでまだ折り返し地点。ここで力を使い切る訳には行きませんので集団を見送りややペースダウン。
22周終了の100km走行時のタイムはちょうど2時間30分でした。
ちなみに、これは100kmのゴールドフィニッシャータイムです。
100kmで参加してたらゴールド取れてましたな(苦笑)

■レース後半戦
さて、レースはいよいよ後半戦に突入します。
しかし、22周目でスパートした集団を見送ったためここから単独走となってしまいます。脚の合う集団を探すもどうにも見付からず一気にペースダウン。
一人で走ると今まで楽々走れていたホームストレートや下り区間もキツいキツい・・・
そして登りは何故今まであんなハイペースで走れていたか分からなくなるレベルでペースダウン。
これまで安定して6分台で周回できていたのにここで一気に7分台に落ち込んでしまいます。
「これはマズい!!」
と気持ちばかり焦りますが一人で足掻いてもペースは上がらず、何とかペースアップしようとすると快調に走っていた時にはあまり気にならなかった疲労が一気に押し寄せてきます。
「どうする?脚をゆるめて集団を待つか?でもその集団に乗れる保証は無いし・・・」
と迷いながら周回をしていると、チーム戦ゼッケンの選手に追い抜かれます。
「これはチャンスか?」と必死で追いかけ後ろに付くとかなり良いペースで走り続けておられ、共闘できればペースアップが図れそうです。暫く後ろに付いて休ませてもらった後、前に出てローテーションする意思を伝え共闘開始。
これで何とか安定したペースで走れる・・・そう思いホッと一息。その後数周ローテをしながら走り続けているとホームストレートで
「お陰でいいペースで走れました!」
と声を掛けられ、その方は交代のためピットレーンに消えて行かれました。
ああ、貴重なパートナーがががが・・・(泣)
その後はまたしても苦しい苦しい単独走。30周回を終えいよいよ疲労も厳しくこのままでは周回ペースが8分台まで落ちてしまいそうなくらいに落ち込んだところで
サポートライダー率いるシルバー完走ペースのトレインが来た~!!!
もはや単独走で7分台での走行は限界ギリギリでしたので
「乗るしか無い!この銀色列車に!!!」
単独走で脚を使っていたのでトレインに乗った当初はかなりペース的に辛かったものの、やはり集団の走り易さは段違い。平坦や下りではしっかり脚を休められますので7分台前半くらいのペースで走るシルバートレインなら何とか付いていけそうです。
残り周回は10周ほど。あとは集団内で最後まで走りきれれば計算上シルバーはイケるはず。
目標としていたシルバーフィニッシャーが現実的なものとして見えてきた為、あんなに疲れ切っていたのに再び気力が戻ってきました。
それでも相変わらず登り区間はキツく、300W以上出さないと登りの序盤は集団に付いていけません。脚はかなり削られているのでこの段階でこの出力はやはりキツい。
登り区間は必死になってペダリングし集団にしがみつき、頭の中でカウントダウンをしながら、あとたった9周・・・あと8周・・・(中略)
残り5周回のところで最後のエネルギーブーストとして切り札のカフェイン入りエネルギージェルを投入。
ここまで来たらシルバーはほぼ確実。疲れきった身体に鞭打ち残り周回は5…4…3…2…1
そしてファイナルラップ44周目
「この一周さえ走りきれればやっと楽になれる!」
最後の力を振り絞って集団内で走りきって歓喜のゴール!!!
こうして厳しく辛い200kmは終わりを告げました。
最終結果:44周200km 5時間15分6秒(シルバーフィニッシャー5時間30分以内完走)

■レース総括:シルバーの先に黄金は見えるか?
富士チャレ2017記念撮影
こうして富士チャレは目標としていたシルバーフィニッシャーを達成して無事完走することが出来ました。
苦しんだレースだっただけに目標を達成できたことを素直に嬉しく思います。
振り返ってみると、ただひたすら登りが辛かったの一言です。
真面目な話、試走を終えた時や1周目の登りで脱落しかけた時は目の前が真っ暗になるほどの絶望感でした。
それでも何とか200kmを目標タイム内で走りきれたのはレース前に行った小浜往復ライドの中でヒルクライムスランプを抜けるキッカケを掴んでいたのが大きかったと思います。
やって良かった小浜ライド。誘ってくださったO.H.C.仲間のまきちゃんと亀さんには感謝しないといけませんね。
そして、今回5時間15分で完走出来たことで次の目標が見えてきました。
5時間以内完走のゴールドフィニッシャーです。
今回100kmまでは何とか100km部門ゴールドのタイム2時間30分で走れていますが、その後大きくペースを落とし最終的には15分届かない結果となっています。
5時間のなかの15分というと大した時間じゃないように思われるかもしれませんが、実際は限界に近いギリギリのところで走ってのタイムですからここから15分も縮めるとなると、かなりの走力アップが必要になるでしょう。
それにやはり登りを苦手としたままではこのコースでは明らかに不利です。ここ最近はエンデューロ向けに持久力を重視したトレーニングをメインにやっていましたがヒルクライムの実走トレーニングもサボらずに続けないと駄目でしょうね。
まだ来年どうするかは決めていませんが、何時かは200km部門でのゴールドフィニッシャー獲得したいものですね。

さて、次のレース予定ですが秋の鈴鹿8時間エンデューロを予定しています。
まだ2ヶ月ほどありますのでしっかりトレーニングを積んで良い結果を目指したいと思っています。

最後に、今回のレースの走行データは以下のとおりです

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コメント

No title

ごぶさたです!
やまちゃん、なんだか穏やかなお顔になってますね。
実力ついて、ハングリーさがなくなったのかな?(笑
ご活躍のご様子はさすがです!!

Re: No title

ぶりっかーさん、お久しぶりです。あれからも何だかんだで続けております。相変わらずヒルクライムは遅いですが(笑)
写真の表情は穏やかと言うより5時間走って憔悴しているというのが正解っす。精魂尽き果てご覧の有様ですよ。でもまだまだハングリーさは失わず色々挑戦していきたいですね。

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